焼肉店の2大人気メニューである「タン塩焼」と「上カルビ焼」が、実は叙々苑が発祥だということをご存知でしょうか。
タン塩焼の誕生は、叙々苑の六本木1号店がオープンして間もなくのことでした。当時、叙々苑では「何か新しいメニューを」と考えていたところ、食肉業者さんから「タンをやってみたら」という提案をいただいたのがきっかけでした。
最初のタン塩焼は、塩・コショウだけで食べるメニューでした。ですが、ある女性のお客様から、「たれにつけないと熱くて食べられない」というご意見がありました。
たれには熱いお肉を食べやすい温度に冷ます効果もあり、確かにたれ無しのタン塩ではやけどしそうになってしまいます。かといって、ロースやカルビに使うたれは、タン塩には味が合いません。するとそのお客様は「レモンが好きだから、レモンを絞って食べたい」とおっしゃったのです。
このリクエストにお応えしたことで、レモンだれで食べるタン塩メニューが完成したのです。
メニューの名前に「上」や「特選」などランクを付けてご提供したのも、叙々苑が初めてでした。
当時叙々苑ではカルビ焼は1種類でした。女性のお客様より「良い部分だけを選んで、さらに脂肪をカットしたカルビが食べたい」というご要望にお応えしたことがきっかけで、他のお客様からも「あれと同じカルビを」というリクエストが増えてまいりました。
その結果、普通のカルビ焼とのバランスをとるために「上カルビ焼」という独立したメニューが生まれたのです。
2大人気メニューだけでなく、実は「焼肉店のデザート」も、叙々苑が発祥です。六本木の1号店で、「店の宣伝代わりになって、お客様にも喜んでいただけることはないか」と考え、マスクメロンを食後にお出ししたのが始まりです。
メロンはやがて季節のフルーツへと変わり、後に「ミルクの香りでニンニクの匂いを消す効果がある」アイスクリームになりました。アイスクリームのデザートは全国に広がり、今では焼肉店の定番となっています。
これらのメニューは全て、お客様のご要望にお応えしたいという叙々苑の想いが生んだものなのです。